
2010-03-30 Tue 22:47
![]() 「ささめきこと」の第6巻を先日読了しました。 お互いに好きあっているのにふたりの距離が離れていく、今読み返すだけでも心臓に悪い5巻を経て、そしてこの第6巻の第1話を読んだときはホント死ぬかと思いました。 しかし「明けない夜はない」とあるようにその長い闇の時期は過ぎ、そして二人に「朝」が来た展開はもうホント死ぬかと思いました。(←結局死ぬのか この6巻のラストに至るまでの展開があまりにも神すぎたのでちょっとまとめてみました。 ※ネタバレありですので折りたたみまーす。 ■対となるシーンを使うことによる伏線的演出 個人的には1~3巻までは純夏視点、4~6巻までは汐視点を中心にお話を進めているように感じているのですが(ただし4巻は中学生編がほとんどだけど)、今回の6巻までにおける二人の想いが通じるまでの展開が、1~3巻の純夏視点でのシーンとの対の関係になっている点が見逃せません。 ![]() ![]() 左:6巻 第31話 右:3巻 第17話 より 純夏、汐、お互いに大好きなのに本当の自分を押し殺して嘘をついた結果、離れていく距離に号泣する二人。 汐の号泣というよりも慟哭ともとれる言葉にならない叫びと、部屋を破壊するほどの「大丈夫じゃない」精神状態の表現は読んでて死ぬかと思いました(´;ω;`)ウッ ![]() ![]() 左:6巻 第32話 右:1巻 第2話 汐のために走る純夏。 これ、純夏の走る方向が6巻では風間の方向に、1巻の方は朱宮くん(アケミ)の方に走っていて、モノローグからもわかるように想いの方向が 第32話では汐→←純夏 第2話では純夏→汐→アケミ になってます。 ![]() ![]() 左:6巻 第32話 右:1巻 第4話 屋上トークで伝わる二人の想い。 朋絵とみやこというある種の同類からその事実が伝わってしまうのは必然だったかもしれませんなw このコマのあとの純夏と汐の反応なんかも見事なまでに対の関係になってます。(慌てて話をそらす) ![]() ![]() 左:6巻 第34話 右:1巻 第3話 お面越しのキス 今巻最大の見所にして、1巻のシーンを伏線としてここで使ってくるか!!と思わず鳥肌が立ち、涙が溢れそうになりましたわ(´;ω;`)ブワッ! そう、この両想いになった瞬間とも言えるシーンにたどり着くまでに、これまでの片思い(と思い込んでいた)純夏と汐の間でシーンをあえてトレースするようにしたことにより、このお面越しのキスの叙情性、感動、そして悶え感が何百倍にも膨れ上がったと思うのですよ!!( ゚∀゚)o彡゜ またこの場所の設定がニクイ! 教室の中でのお面キスは閉じられた世界を感じさせますが、今回のお面キスは外ですよ!?外!! 汐が純夏の想いを知ったときに部屋からベランダの外に出たときの独白 ありのままの私をそのまま愛してくれる人がこの部屋の外にいるということ そのことを想うだけで世界は そう世界は この空の下に私の好きな人が 私を好きな人が まさに閉じられた世界から開かれた世界へと汐が歩を進めた瞬間。 このお面キスに至るまでの流れが実に秀逸でした。 実はこういった対の関係になるような伏線は今回に限らず結構あるなぁと常日ごろから考えていたのですが、その中でも一番印象に残ったシーンがこちら。 ![]() ![]() 左:1巻 第1話 右:4巻 第20話 ずっと友達でいてね? 1巻で純夏に対して言った「ずっと友達でいてね?」と4巻での「ずっと友達」のセリフに込められた意味と想いの変化が秀逸。4巻を読んだあとに見る1巻のこのセリフが切なすぎて困る、、(´・ω・`) ■まとめ いやぁ、「ささめきこと」は読み返すほどにセリフにこめられた純夏と汐の想いがひしひしと伝わってくるんですよね。ここであのセリフを持ってくるか!とかよく感じていましたので今回シーンとしてまとめてみました。 そして今後の展開を思わせるような伏線も実は今回あったように感じました。 ![]() ![]() 左:6巻 第34話 右:4巻 第23話 視線の先にいる気になる人 4巻の中学時代の純夏と汐のエピソードで純夏が汐に恋に落ちるシーンと6巻のロッテお誕生会のときに何故か純夏を目で追ってしまうまゆ。 この後の帰り道でまゆが言う「どうかしたのかな?」と4巻純夏の「ヘンだな、、、」が見事に対になってるような、、。 うーん?デジャヴ!?w 両想いになった(であろう)純夏と汐の先に待っているのはオレ得なキャッキャッウフフ展開?それともまゆ二人の間に参戦して純夏争奪戦の修羅場と化すのか!?(えー 緊張してきたぜ、、、(ヒドイ〆だな ■他気になったことをつらつら(蛇足) 汐の同性愛のガチっぷりを知るエピソードがそろそろ欲しいなぁ。4巻にそういったことを思わせるシーンがフラッシュバックしてたし、どうやらそれが原因で転校を繰り返しているようだし。 水星さんに言及されて気づいたけど、こういったガチの同性愛もので6巻まで出てる作品は今のところ「ささめきこと」で最高らしい。(ソースは「百合な日々」さん) もちろん短編集の百合モノも大好物ですが、やっぱり異性との恋愛も描写するような日常における百合作品の方がいろいろと考えさせられるものがあっていいなぁ。 「青い花」「ささめきこと」「GIRL FRIENDS」「オクターブ」をガチ百合四天王として当Blogは応援しつづけます\(^O^)/ >>関連記事 ◇『ささめきこと』(いけだたかし)の表紙における心の距離について考えてみる。 5巻と6巻もじっくり考えてまとめてみたい。
|
色々な偶然が重なって、その32~34を雑誌で読んでいた私にもサプライズがありました。
雑誌ではまゆが「よくわからないんだ」と言ったところで終わっていて、残りの6ページが書き下ろしだったんですよ。 ページめくるたびに興奮が!という感じでした。 アニメから入ったとはいえSizさんの記事がなければここまでハマらなかったかも。 ちなみに、この6巻には満足した母が『FADE OUT』を読んだ後に漏らした言葉は「もういいですからそれ以上言わないでください。別に傑作とまでは思ってませんから」と言いたくなるような内容でした(笑) そんな過去も踏まえて『ささめきこと』があるからいいんだよっ。 お面越しのキスの伏線はヤバかったですねぇー。うぉおいここでか!ここで持ってくるかそれを!!と
ARIAの「ちょっと嬉しいだけだよ」もヤバかったけど、こっちも!やっぱり初期に張った伏線が回収されるのはテンション上がりますね 7巻でまゆが何をしでかすか大変楽しみです
2010-03-31 Wed 17:59 | URL | F2型 #-[ 内容変更]
|
|
||
管理者だけに閲覧 | ||
|
|