
2007-01-03 Wed 09:00
えー、私の飯の種でもありますボウリング。
ブログコンテンツにもありますが、全然更新してねぇw というわけで最近はネタ不足もあるので、ここらでちょっと私のメインのお仕事の一つを簡単にのっけてみようかなと思いました^^ 今回はマイボールが出来るまで(簡易版)ということで、その工程だけを追ってみました。 これをもっと詳しく説明するとなると、お客さんのボールのスピード、回転の方向、回転の軸、回転数、好みのストライクアングル(好きなライン)を元に、ボールをどのようにドリルしたらマッチするリアクションを期待できるか?とかかなりマニアックになるので今回はやめておきます^^; てなわけで、「マイボールが出来るまで」行ってみましょう~ヽ(´ー`)ノ ![]() 愛機のブランズウィック製レーザーポインタドリルマシン。導入当初は九州に2個しかない最新機でしたが、最近はわりと普及してるみたい。ドリルの刃が降りるところがレーザーサイトで確認できるのでほとんどミスなしで位置合わせが可能です。 あとはボールを固定する(ドリル刃をボールに入れるとブレる。)のが真空圧縮式なのでこれまたぶれないので非常に使い勝手はよいです。 ![]() えー、今回、ボールをドリルするお客様は、リアルお友達なUNAっちw お客さん一人一人にこのような手のサイズやら関節の柔らかさなどの情報を書き込んだカルテみたいなもの「メジャーシート」をつくります。今後もこれさえあればすぐにドリルできるというわけです。 ![]() 今回ドリルするボール「ソニックブーム」。ガイルか!?w いやー、ボウリングのボールの名前っていろいろあって面白いですよ。Aithonもありましたし、Zenithもありましたし(わりと2年位前に)。今度の2月にはリキッドテンションエクスペリメントの曲名と同名の「パラダイムシフト」も出ます!ww ![]() これは以前、会員さんが「処分して」ということでうちで引き取ったボールであいていた穴を専用の液を流し込んで埋めた(「プラグ」と言います)ので、そのあとがわかりますね。 ![]() で、メジャーシートを元にラインを引いていきます。何を基準に線を引いているかというと、、 ![]() ボールの真ん中に米印のような目印みたいなものが打ってあります。これを「CG=Center of Gravity」といって、重心が0になっているところ、と ![]() 丸い目印「ピン」という、ボールの中にあるオモリ(通称「コア」)の先端がここにあるという目印の位置関係でたいてい決めます。 本来なら、回転数やら回転軸の位置なども考慮して決めるのですが、今回UNAっちは初めてのマイボールということで、通称「ラベルドリル」(二つ上のようなピンとCGの位置関係)という誰にでも適応しやすいドリルレイアウトにしました^^ ![]() で、さっそくドリルマシンにセット! ![]() まずは中指から。ドリルする角度なども事前にセットして、 ドリドリドリドリドリドリ・・・・ ![]() 続けて薬指を、ドリドリドリドリ・・・・ ![]() はい、まずは指(フィンガー)のほうは難なく終了。こんなでかい穴あけてるのかって?それはあとで説明しますよ^^ニコニコ ![]() お次は親指(サム)のホールをあけてみます。レーザーポイントで照準をあわせて、角度を設定して、指定のサイズのドリル刃をセットして、 ![]() ドリドリドリドリドリ・・・ ![]() はい、できた^^ でも、ちょっと待って。サムホールはこれで終わりではないのです。それは、、 ![]() これ。通称「サムソリッド」というものを挿入しないといけません。 なんでこれを入れないといけないかというと、ボウリングのボールというのは、20年位前に素材革命が起こって「リアクティブウレタン」というそれまでのボールの摩擦力を飛躍的に増加させた表面素材に包まれるようになりました。が、これの欠点として「ボールの表面に付着したレーン上のオイルを吸収してしまい、穴の中に染み出てしまいぬめったりしてしまい、安定した親指の抜けをしにくい」というものがありました。 しかしこの「サムソリッド」を挿入して、その上から改めて自分の親指のサイズでドリルすることによって、「サムソリッド」特有のスベスベ感で一定の親指の抜けを期待できるということです^^ 他にも柔らかいので加工もしやすいので、より親指にフィットさせることも出来ます。 ![]() で、サムソリッド専用のドリル刃で、ドリドリドリドリ・・・ ![]() はい、あきました^^ ![]() で、サムソリッド挿入。専用の瞬間接着剤を穴の側面に流し込んでから、サムソリッドをハンマーで叩き込む!!!! (ごくたまーに、やたら瞬間で接着してしまい最後まで挿入できなかったりすることありw) ![]() で、上からもう一度指定のサイズ(UNAッチの親指のサイズ)のドリルで、ドリドリドリドリ・・・ ドリルの刃の中心さえ同じであれば、大きさが変わっても同じに位置にドリルできるので、サムソリッドの中心に綺麗に穴をあけることができます。 ![]() ほらね^^ で、この出っ張った部分はどうするのかっていうと、、 ![]() 「プラグカッター」(テコテコシャキーン!!(ドラえもんの道具出した効果音)) 要するに大工用品というかDIY用品。出っ張ったものをグラインダーで削るという機材。すんげーうるさいwあと馬力ありすぎて、慎重にやらないとこの出っ張った部分がまご欠けるので注意!(゚д゚) ズッキャァァァーンンッ!!(削る音) ![]() 綺麗に削れました^^ ギリギリに削ろうとすると誤ってボール自体を削ってしまう危険性もあるので、0.5mmくらい残してあとは手作業で仕上げます。 ![]() 穴の角が削ったばかりでは痛いので、滑らかにします。ハンドグラインダーという紙やすりをつけた機械で簡単にジャッとやってこんな感じに。 ![]() ほぃ。ドリル作業は終了~。フィンガーの穴の角も三角ナイフというもので綺麗に角を落とします(欠けるのを防ぐため) って、フィンガーの穴がでかいままじゃん!Σ (゚Д゚;) それはこれを使います↓ ![]() 通称「フィンガーグリップ」というものです。1/64インチ刻みのサイズでそろっているゴム製のもので、主に指のノリをよくしたり(回転数が上がる)、タコが出来るのを抑止したりできます。いろんな形状のものがあります。 指のサイズが投げ込むうちに変わってくる人も多いので、すぐに交換できるので便利です。 ![]() 瞬間接着剤でチャッとつけて出来上がり。 ![]() 完成!\(^O^)/ あとは本人が来てからあわせて、微調整して終了です。 いかがだったでしょうか?普段のお仕事をちょっとネタに紹介してみました。 大体1個当たり25分ほどかかりますね。 でも非常に精密な作業なので疲れます。一日に8個とか9個あける時はもう意識が朦朧とします。 単位がアメリカ基準でインチ表示なのでちょっと感覚が違います。 人によっては1/32インチ(0.5mm)くらいの違いを気にする人もいますのでムキーってなることもありますw でもこれがメインのお仕事の一つでもありますので一つ一つ丁寧にやってます。だいたいNewボールは一月に10~20個、プラグボール(穴を埋めてドリルしなおす)のが30~40個くらいドリルするので、年間600個くらいはあけてますね。 顧客数もメジャーシート見る限り500人以上はドリルしてますので、県でもかなりがんばってあけているんですよ^^ というわけで、今後もいろいろボウリングに関するコンテンツをうpしていきたいと思います^^新製品レビュー、1回やったきりだ('A`)ウヘェ ご意見、ご感想もお気軽に^^お待ちしております~ ![]() ランキングに参加してます~。たぎった人はクリックしてモルスァ FC2 Blog Ranking
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思ってた以上に大変な作業なんですね~
まさに職人ワザ こればかりは作業量を増やして精度を高めるしかないので職人技のうちに入ると思ってます。
ボウリング歴は9年くらいありますが、実質投げ込んでいた期間は最初の3年で、あとは週一ボウラー(週1回しか練習しない、、ていうか出来ない^^;)となってしまいました。 それに対してボールのドリル歴は8年くらいありますが、もう丸々8年間ドリルを研究しているので、ボール理論からドリル技術までほぼ理解してます。 「掘る」ほうもだけど、「埋める」方もかなりの技量を必要とします。今度は「埋める」方をとりあげてみようかな~^^ このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010-03-23 Tue 07:55 | | #[ 内容変更]
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