
2008-01-03 Thu 07:58
![]() 『貴女(あなた)との境目などなくなってしまえ、、。』 おだやかに、ゆるやかに、つながる。働く女性と女性のどこかにありそうな恋愛模様や、年の差カップルならではの結びつきを描いた森島ワールド傑作選。 今までと何か違う百合を感じさせる作品。レビューしてみました~^^ ※ネタバレを含みます。
また一つ新しい百合のチャクラを開いたかも( ゚∀゚)o彡゚
そんな感じでした^^ 登場人物が全員、大人の女性でありながらなぜこうも「百合」を感じさせるのだろう?いわゆる百合作品というものの多くは思春期の女の子の憧れや友情から芽生えた恋愛を描いたものが多いんですが、この「楽園の条件」では全員20歳以上。性交渉ももちろんします。男の影すら見えます(元カレがいたのどーの)。ただの同性愛者、いわゆるレズビアンという言葉ピッタリはまる気すらします。 ではなぜ「百合」を感じることができるのか? 根底にあるのはずっと止まったままの少女性ともいえる気持ちの純粋さにあるのではないかなと思ったり。 そんな二人の気持ちの結びつき、心の奥で繋がっていたいという想いが作品全体を包んでいて、そういった意味で「レズ」ではなく「百合」というふうに受け止めれる作品なんだと思います^^ それではそんな作品を簡単にレビューしてみました。 『楽園の条件』 OLの沙里奈(26)と世界を旅するフリーライター澄(26)のお話。 ある日突然、沙里奈の元を訪れる澄。マルタへ旅立つまで1ヶ月の間、沙里奈の家に泊まることに。澄はいつもこうやって旅の合間に帰ってきては沙里奈のところを訪れる。お互いを好きでキスはするけどそれ以上はないし、恋人でもない。自由で気楽な関係。でも沙里奈の胸にはモヤモヤが。 ![]() 会社で同僚との会話。 「自由で気楽な関係っていつ終るのも自由」 胸のモヤモヤに気づく沙里奈。それは澄といつ会えなくなるかもしれないという不安。 そんな不安をよそに澄は1ヶ月滞在の予定が繰り上がって翌日マルタへ旅立つことにw 沙里奈「一緒にすまない?ここで。」 思わず口にした沙里奈。でもそれは澄が帰ってくる場所という意味での住むで、これまで通りの自由な関係が続くための保障の他ならない。 澄「ありがとう、、サリーの気持ち、うれしい。でも私はここに住めない」 ![]() いつもよりも深いキスを交わす二人。そしてこの先の行為へ及ぶ澄。 澄「本当の自由っていうのは変わらないことじゃない。どんどん変わることを言うんだよ。私はそれを二人で見てみたい、二人で感じたい。沙里奈は私とどこまで行きたい?」 澄の行為を受け入れ自分の気持ちに気づく沙里奈。 「ああ、私はほんとうに、澄ちゃんのことが大好きなんだ、、。」 翌日のマルタ行きについていくことを決意した沙里奈。OLという決まりきった生活を自ら変えていくことで、自由な澄と同じものを感じたいと思うようになったのでした^^ 『星の向こう側』 「楽園の条件」の1年前の話。 ![]() 久しぶり再会で彼氏に振られて落ち込んでいた沙里奈に高校のころから秘めていた思いをついに告白した澄。でも沙里奈は高校のころから普通に恋愛をして彼氏もいた。 「私のものにならないなら不幸になってしまえばいい」 そう思っていたけど5年くらいかかってたどり着いた気持ちは。 ただ好き。ずっと好き。 この境地にたどり着くのは至難の業じゃないですかね?w でもそれが「百合」というものファンタジー性といってもいいと思います^^ 『木漏れ日の中で』 沙里奈と澄のマルタにてのラブラブなシーンてんこもり(´д`)ハァハァ ここまでが沙里奈と澄のお話でした。 『20娘×30乙女』 ![]() 美大予備校講師の圭子(30)と予備校の生徒の笑美(20)の話。 唐突に告白され流れのまま付き合うことになった圭子。それまでの彼氏も告られて悪い気しなかったら付き合ってきたようで、今回はたまたまその相手が10歳年下の女の子だっただけという気持ちでいたんだけど、、 ![]() いざ、いい雰囲気になって行為に及ぼうとするとそのあまりにもキラキラまぶしいくらいの存在感を放つ笑美に三十女の自分なんかでいいのかと卑屈になる圭子。 笑美「かわいいー!女子高生みたい^^」 ![]() 小さなことに悩んで 自信がもてなくて ちょっとひとりで空回り気味で それって 恋する乙女ってやつじゃない? 誰かが可愛く輝いて見えてしょうがないなんて理由は一つ「恋をしている」ことにやっと気づいた圭子。 表題の「30乙女」が非常に可愛らしく思える展開でした^^ 『「攻」⇔「守」』 圭子と笑美のその後のラブラブシーン、、かと思いきや春先(大学合格まで)お預けに悶えまくる圭子さんワロスw でも行為への持っていき方とか30歳だなーと妙に生々しく感じたりw 『そして僕らは愛を目指す』 ![]() 母親に捨てられた自分を受け入れて助けてくれたララァ先輩に恋をし、告白した忍の高校時代。それからずっと一緒に住んで普通に生活をしているものの ![]() 今では見た目や生活はまるっきり正反対に。っていうかこの可愛らしさでララァ先輩って29歳!?Σ(゚д゚ ) 忍はすっかりやり手の編集者みたいなバリバリのキャリアウーマン25歳。 しっかり大人になってララァ先輩を幸せにしなきゃとがんばり続けた忍だったけど、母親に捨てられた日が雨だったらしく、それがトラウマとして残っていて雨が降ると体が動かなくなってしまう発作を突然の雨で起こしてしまう。 そこへ高校の時と同じように倒れていたところにララァ先輩が。 ![]() ララァ先輩「あの日(忍を助けた日)から私は忍といるだけですごく幸せだよ?」 いつも助けてくれて安心を与えてくれるララァ先輩との心のつながりは昔から変わらないままということを再認識させるシーンですね^^ 『桃の味』 ![]() 珍しく女子高生もの。かなり軽いノリの百合一歩手前な小作品。 下級生の桃子は文芸部の吉野先輩に恋してる感じ。このノリはのだめに近いなw でもその恋の先をしらない下級生に吉野先輩が 「ホントの好きのチューはね、こんな甘い味じゃないんだよ?それを味わいたいと思う?」 『桜姫花吹雪』 ![]() 時代劇+御伽噺+百合の新感覚。 困窮する国のために嫁入りするのを嫌がる「桜姫」を連れて国を出ようという側近「吹雪」。しかし逃げる道すがらに見る自分の国の困窮ぶりと、狐のアヤカシに襲われた際に思い出した姫と側近の関係、、、これはなかなか良いファンタジーです。 ![]() 恋の花吹雪って言葉が凄く綺麗でこの一枚絵のカットも素晴らしいですね^^ といった作品がならんでいます。 どの作品にも根底に流れるのは「二人の気持ちの結びつき、心の奥で繋がっていたいという想い」だということ。だからこそ、ただの同性愛とかではなく百合というファンタジーとしてこの作品をとらえることが出来るのだと思います^^ 採点は90点!!(100点満点)といったところです。 ちょっと変化球ぎみですがこの大人の女性達が繰り広げる少女性豊かな物語の数々は十分い百合といっていいほど悶えれますw 最近買った森永みるく先生の「GIRLFRIEND」や「くちびるためいきさくらいろ」はニヤニヤしながら読んでしまうんだけど、なぜかこの作品はそういった感じはしなかったな。なんでだろ?考えがまとまんないからちょっと文章にできません( ´Д⊂ダメポ・・ とりあえずは百合入門の次の1冊にでも最適な作品ではないでしょうか?もちろん最初からこれもアリですが、やはり入門には袴田めら先生の「最後の制服」、乙ひより先生の「かわいいあなた」、森永みるく先生の上に名前を出した2作品がいいと思いますので、興味がわけば是非! >>関連 ◇【漫画】【百合】「最後の制服」(著:袴田めら)レビュー ◇「青い花」2巻レビュー(著:志村貴子) ◇【漫画】【百合】『乙女ケーキ』(タカハシマコ)レビュー ◇おだやかでかわいくて、やわらかな恋 - 楽園の条件 ◇2007年「私的百合漫画BEST10」(記事元:真・業魔殿書庫様) ![]() ランキングに参加してます~。百合はいいものだ、、とオモタ方はモルスァとクリックをお願いします^^ FC2 Blog Ranking ![]() にほんブログ村 アニメブログ
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これはなかなか良さげな百合ですなハァハァ
かなり興味を惹かれました。 相互リンクのお誘いありがとうございました。 さっそく貼らさせていただきますね。 これからもよろしくお願い致します。 >明善さん
でしょうー?( ̄ー ̄) 大人の女性のときめく姿はまた格別の可愛さがあってよいです。百合ならなおのこと(´д`)ハァハァ 相互リンクの件ありがとうございます!早速☆マーク追加しました!! ノシ |
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