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【新刊】【百合】『マーメイドライン』(金田一蓮十郎) レビュー
[金田一蓮十郎] マーメイドライン

愛の形はひとつではない。

恋?それとも友情?女の子同士ならではの心と心の結びつきを、柔らかく、鋭いタッチでギャグ漫画の旗手「金田一連十郎」が新しい愛の形を真正面から描き切った作品集。

幻想的なカバーイラストに惹かれて買って読んでみました^^
その内容は、、
百合というジャンルの懐の深さを改めて知らしめた!といえるようなこれまでにない新しい百合の関係に時には切なく、時にはほんわかした気分にさせられましたヽ(´ー`)ノ

表紙からして百合というファンタジーと人魚姫というファンタジーが混ざり合って、もっと非現実的なものかと思ってましたが、なんとも身近に、そしてリアルに感じさせるような作品ばかりで非常に心に残る作品でした^^

一つ目のカタチ『めぐみとあおい』
マーメイドライン01

どこか浮世離れして近寄りがたい雰囲気をもつめぐみとクラスメイトで取り立てて特徴の無い平凡なあおい。読書のことをきっかけに話をするようになったけど、それはめぐみの方から声をかける口実に過ぎなかった。

めぐみ「私、はじめて見たときからあおいとお友達になりたかったのよ。ふふっ、、いわゆる一目ぼれね^^」

そのときはただ照れるだけだったあおい。

めぐみの誕生日にあおいが贈ったのは絵本「人魚姫」だった。めぐみのように綺麗なふわふわした髪の人魚姫。でも人魚姫は実は同性愛のお話ということを告げた上で

めぐみ「同性愛のほとんどは伝えてしまったらおしまいなのよ。ずっと側にいたいならずっと友達でいなくちゃいけないのよ。私は幸せな選択肢の一つだと思うわ^^」

マーメイドライン11

『ささめきこと』1巻より
コワイよね、、好きって言ったらトモダチじゃなくなっちゃうんだものね

奇しくもマーメイドラインを買った日に購入した「ささめきこと」においても同じようなことが。ひとつ踏み入れた先の世界がこわれもののように弱いものならこれもまた一つの愛(百合)のカタチ。

あおいはめぐみに言われたこの言葉に自分は人魚姫(=めぐみ)における王子様じゃないと言い聞かせつつも、自分の中に芽生えるめぐみに対して芽生える感情に気づき、そしてめぐみもまた自分が思わず言ってしまった言葉であおいとの関係が壊れないか不安に思っていたところへ

マーメイドライン02

クラスメイトのめぐみとあおいが「レズなんじゃないの~?」という心無い言葉に

あおい「私違うっ!」

その一言でめぐみは孤立してしまう。

マーメイドライン03マーメイドライン04

他のクラスメイトのめぐみに対する憧れの裏にある嫉妬や憎悪、そしてそれを軽く流せずに、異端とみなされるのを恐れて同調してしまった自分に後悔、自責の念にかられるあおい。

私はめぐみがなんだろうとかまわないのに、大好きな友だちなのに

めぐみの好きという感情と自分の好きという感情が違ったとしてもそれの何がいけなかったのか?ただ友だちとして一緒にいたいだけなのに。そんな思いを抱いたまま、結局そのまま1年以上口も利かなくなって、クラスも分かれてしまうあおいとめぐみ。

マーメイドライン05マーメイドライン06

そしてめぐみもまた自分の感情を見つめなおしていた。レズだと言われて、表面上だけでもノーマルであることを証明するためにクラスの男子と付き合ってみたり、キスしたり。

あおいがレズだということに引いたのなら変わらなきゃ、普通の女の子として男の子と恋愛をして、そして誤解を解いてまた友だちになってもらおう、あおいと友だちでいたい。そう考えるようになっていたけど、、

やはり自分は同性愛者だと思い知らされて、人魚姫と同じで悲恋にしかならないのなら一人でいるほうがいいと距離をとってしまう、、。

そんな二人の恋の結末は、、、(´;ω;`)ブワッ

序盤のふわふわした人魚姫の髪のごとくほのぼの百合ファンタジーかと思いきや、中盤からの人間らしい悪意の介入によって現実世界へ引き戻され黒い感情に引き込まれ、そして終盤での海の深いところから地上へ救い上げられたような結末には終始はらはらしっぱなしでしたよ。

二つ目のカタチ「あゆみとあいか」
マーメイドライン07

竜之介「ごめん、あゆみちゃん、僕間違って男に生まれたみたいなんだ!」

ブーッ!!(優作AA略

ちょっwあれ、これ百合作品ですよね、、、えーと、、

性同一性障害の男=体の構造は男でも心は女竜之介
あゆみ=その竜之介と結婚間近だった普通の女の子

えーと、、あれっ!?w何がなにやらwwこれ、あまりにも新しい百合のカタチすぎて戸惑いつつ読んだw

マーメイドライン08

そんな二人のお話。そんな性同一性障害な彼(彼女?)とは別れたあゆみだったけど、ふと荷物を取りに来たとき竜之介は立派に「愛華」という乙女になっていたw(ゲイバー勤め?)

別れたけど愛華はまだあゆみが好きだという。
愛華(竜之介)「僕、(レズ)ビアンなの。女の子としてあゆみちゃんが好きなの!
体は男なのに心は女、もうこの関係がわけわかめw

あゆみ「女の子でも竜之介は竜之介だし、それに、私、女の子をこんなに可愛いと感じたことないわ

斬新すぎる、、これは百合というのだろうか、、wでも確かにこのエピソードは百合というジャンルの可能性を大きく広げた気がする。いや、百合に限らないかもしれないw

そんな二人のこの後の生活も描かれたりしてて面白かったです^^

三つ目のカタチ「ゆかりとまゆこ」
マーメイドライン09

男に疲れたOLの同僚同士で恋人ごっこをして、、というお話。(ちょっとはしょりすぎかも^^;)
恋には明快なハッピーエンドを好むまゆこと恋人ごっこのデートを重ねるうち知らずにその駆け引きのない付き合いに友情を超える何かを感じ始めるゆかりだったけど、、

思い出に生きるっていうのもまたひとつのカタチなんでしょうか。

4つ目のカタチ「三浦さんとわたし」
は長く美しい髪の毛を持つ三浦さんに憧れを抱く、という小作品。長い髪の毛という女性の象徴的な部位のひとつに百合的な象徴として重ね合わせるという金田一先生の初百合作品にしてかなりレベルの高い(難解な意味で)百合のカタチ。

といった今までの百合とはちょっと違う、珠玉の作品がそろっています^^

[いけだたかし] ささめきこと.

序盤にちょこっと引用したいけだたかし先生の『ささめきこと』もかなり百合度の高い学園ストーリーものですよ。ただ引用したところのようにシリアスで切ない部分もあれば
マーメイドライン12

といったような軽いギャグっぽいノリも多いのでこちらも百合入門としてはオススメ。
スミちゃんの百合妄想(;´Д`)ハァハァ

巻末にある『めぐみとあおい』のアフターストーリーも絶品でした!
マーメイドライン10

めぐみ「わたしは想われるよりも想うほうが好きだから。一方通行は平気なの。」

こういった百合のある意味王道的なところもキッチリ押さえてあるので幅広い百合ファンにうけいれられるのではないしょうか?「ささめきこと」なんて一方通行だらけで物語がどういう方向にいくのかわかんないな~w

採点は93点!(100点満点)

最後の髪の毛話はかなり切ないけど、ちょっとこれに百合妄想をはせるのは難易度高すぎです。まだまだだな自分は/(^O^)\

>>関連リンク
■「マーメイドライン」は百合の可能性の扉をひとつ開いたと思う。(記事元:真・業魔殿書庫様)

■いけだたかし『ささめきこと』1巻(記事元:枳棘庵漫画文庫様)


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